「終活」の本質は、「これからの人生をどう生きるか」を考えて課題を可視化すること。
何が必要で、何をすべきか。やりたいことや行きたいところ、会いたい人は誰なのか。これからを豊かにするために、人生の棚卸をし、あらためて人生の設計図を書きなおしてみる。「いつかやりたいこと」を「いつやることに」、有限の人生を大切に生きる。
はじめの一歩として、既成のエンディングノートを利用することをお奨めします。例えば、自分の半生を振り返り家族の歴史を書いてみる。今の健康状態はどうであるか、薬はどんな種類をどのように飲んでいるか。掛かりつけの病院はどこか。資産はどうなっているか、負債はあるか。痴呆や脳梗塞などで自分の意思が示せない、判断能力が無くなった時には誰に何をどうしてほしいか。任意後見人の制度を家族で共有する必要があるのか。
平成24年4月経済産業省公表『安心と信頼のある「ライフエンディング・ステージ」の創出に向けた普及啓発に関する研究会報告書 によるとアンケートに回答して63.5%の方がエンディングノートを意識しているのに対して、実際に書いているのは2%にしか過ぎないといった調査データがあります。
年齢を重ねるをいつかは健康でなくなる時がきます。場合によっては痴呆な病気で判断能力がなくなる可能性もあります。
たとえば脳梗塞で突然倒れて救急車で運ばれる。意識はなく意思の疎通が出来ないまま時が過ぎてゆく…。これは決して珍しいことでなないのです。
「その時」にどうして欲しいのかを考えて、家族に伝わる術が必要です。
わからないことが「わかる」、課題が認識できるから解決方法がわかる。漠然とした不安を具体的な疑問に変換して解決策を探ります。
終活は自分と大切なかたへ向けた、贈り物です。